迷い道の先に

日々思うことを徒然と綴ります。

好きな監督が、できました。

ただ語りたい。映画のこと。
ほとばしる思いを携帯片手に打ち込みます。
酔っぱらいではないです。

好きな監督が、できました。
初めて!好きな監督は?と、もし聞かれたときに答える人ができた!
今までも面白いな~と思う監督はいたけど、あくまでその作品に対してだけだったから、この感覚は初めてです。たまらん。嬉しい。

偶然気になって見た映画が結構好みで、見終わったあとに携帯ポチポチ。
何の気は無しにその監督の過去作品タイトルを眺めてたらなんと!
以前見たことのある映画タイトルが!
しかもこちらもなかなか好みだった!
どちらもB級っぽさはあるけど!
同じ監督だったんかー!
そのときのテンションの上がり具合と言ったらもう。
好みの人とすれ違って、あとから友達の紹介とかで偶然再会したときの「あの時のー!!(ズキュン)」みたいな感覚!ね!そんな経験ないけど。

作品はピンポイントで響くわけじゃないんだけども、所々突っ込みたいところはあるし若干チープな感じもあるんだけど、なんというかね、あのあれね、この監督の目線が好きなんだわ。
描くものやテーマ、それらに対する描きかたみたいなのが。
人間の冷たさみじめさ辛さ、苦しみ悔しさ悲しみを現実として描くんだけど、人間に対する視線があたたかい。

監督は誰なのかと言うと、ケン・ローチというイギリス人監督。
見た映画は「天使の分け前」と「わたしは、ダニエル・ブレイク」ミニシアター系。
どっちもラストがあんまりすっきりしない感想。しまりがあまり良くないB級感があるけど内容は最高だと思う。

最近自分好みの映画を観てなくて、久しぶりに自分のためだけに映画見た!
誰かと一緒に見る映画もそれはそれで新規開拓だったりで面白い。でも自分の好きな映画をたんまり見るのも最高。

重いテーマで人の弱さを淡々と描きつつ、人間を見る目があたたかい作品がたまらなく好きだと気づいた。

わたしの映画好きの根っこにあるのは、幼い頃に一度だけ見て衝撃だった「ライフ・イズ・ビューティフル」があるんだと思う。

ライフ・イズ・ビューティフル
ターミネーター2
ビッグ・フィッシュ
「奇蹟の耀き」
マジェスティック

五大マイベスト。三つにしぼれなかった。
殿堂で「生きる」。

世間の評価というのではなく、わたし自身の映画好きを形作っている作品たち。
いい作品や好きな作品はもちろん他にもたくさんあるけど、心に強く残っている作品たち。

生きる以外はどれも子どもの頃に初めて見た作品。
それも関係してるんだと思うな。

ケン・ローチ作品も社会派と呼ばれるジャンルを描きつつ、人間を見る目があたたかい。弱さも含めて。
監督が作品をつくっているんだなぁと改めて実感。

クリント・イーストウッドもテーマ重いしいい作品多いし好みだけど、いかんせんカッコつけ過ぎる。あたたかさというよりはクール。
そこら辺がわたしにはクリティカルヒットしない。

黒澤明監督も好きだけど王道過ぎて殿堂クラス。
個人の好みがどうこうより、とっくに伝説な人物。
あと、クリント・イーストウッドとは違うけど、こちらもあたたかいより、淡々と受け入れる感じの印象が強い。
醜さも美しさも恐ろしさもすべて受け入れているような、冷たくも見えるしあたたかくも見えるような感じを受ける。
好きな監督で偉大だけど、スポッと自分の好みの形にハマるわけではない。
グサッと届くイメージ。

ケン・ローチ監督は、たぶんこの人の人間観が好きなんだな。きっと。
あぁこんな風に世界が見えている人もいるんだ、って涙出てくる。
こんな心をもった人になりたいという、羨望の人なのかもしれない。
こんな風に人を描ける心をもちたい、っていう。

あーたまらないです。
好きな監督に出会えました。
とっくの前に、4、5年前に作品に出会っていて、今日違う作品で偶然再会した監督。
ファンです。
好きです。

ああ、いい一日になった。
ありがとう!


追記**********

調べてみたら、ケン・ローチ監督はイギリス映画界の巨匠だったのね。
B級感あるというのは正直な気持ちだけど、巨匠と呼ばれる監督だとは知らなかった。お恥ずかしい。
てっきりマイナーな監督かと思ってたけどなかなか有名だったのかしら。
何にしろ好きです。